知力・統率力と同じく、気力・体力も必要な監督業。
「人間が絶対に勝てないものは、時代と年齢」
野村克也氏でさえ、最期まで監督復帰を希望していました。
- 監督の適齢とは、何歳?
- そして、いつまで?
昭和の大監督は、50歳代で勇退。
逆に平成・令和では、新監督の年齢が50歳代。
時代とともに、監督を取り巻く環境は、大きく変わりました。
大御所監督の勇退 / 監督の適齢期と寿命
日本プロ野球・アメリカ大リーグ。
大きな実績を残した、日米両国の監督を振り返ってみましょう。
メジャーリーグ監督の就任年齢
2011年、Jack McKeon監督が、80歳で監督復帰しました。
これはメジャーリーグに於ける、歴代3位の高齢監督の誕生でした。
2021年、10年ぶりに監督復帰したTony La Russa監督(WhiteSox)は、76歳での復帰となりました。
Jack McKeon監督の80歳を下回りますが、かなりの高齢です!!
このTony La Russa監督は、2021年6月6日の試合で「通算2764勝目」をあげ、メジャーリーグ歴代単独2位になっています!
これらは監督就任時の年齢ですが、
過去の「最高齢監督」は何歳なんでしょうか?
最高齢監督をメジャーリーグと日本プロ野球、それぞれで紹介しています。
メジャーリーグの最高齢監督 / Connie Mack氏
最高齢監督は、1950年に「Philadelphia Athletics」で監督業を終えた、コニー・マック(Connie Mack)氏。
勇退時の年齢は、87歳でした。
通算53シーズンも監督を続け、監督の「通算最高記録」を独占状態です。
監督通算:7755試合、3731勝、3948敗
53年間も監督を続けたのは、「オーナー兼任監督」だったからです。
オーナーですから、誰からも解雇されませんよね?!
監督としては安泰だったんです。
53年も監督をやれば、通算成績は積み上がり続けるわけです。
87歳で監督として采配を振るう。
かなりの気力と体力です。
スーツ姿で采配を振るうのが特徴的。
監督のユニホーム着用は、規則化されていません
日本の最高齢監督 / 野村克也
日本プロ野球の最高齢は、74歳で勇退した野村克也氏です。
1969年11月、34歳の若さで「選手兼任監督」に就任しています。
就任要請に断りを入れたが、球団上層部の懇願に折れ、「ドン・ブレイザー氏」のヘッドコーチ就任を条件に受け入れました。
・南海
・ヤクルト
・阪神
・楽天
通算24シーズン、4球団で監督を務め、74歳で勇退しました。
監督通算:3204試合、1565勝、1563敗
大御所監督の勇退 / 川上哲治・鶴岡一人
- 川上哲治氏は「54歳」
- 鶴岡一人氏は「52歳」
昭和を代表する、大御所監督勇退時の年齢です。
今や、60歳代での監督就任に、誰も驚きません
時代の移り変わりを感じます。
読売ジャイアンツの原辰徳監督は、60歳で監督復帰。
私が子供の頃に見た川上監督は、「お爺さん」に思えましたが、まだ50歳代でした。
今なら、新監督就任の年齢です。
▼川上哲治氏の「打撃成績」の凄さを紹介
世界の平均寿命と同じく、人の気力・体力が伸びているのか。
それとも、人材難の時代なのか。
意見分かれるところでしょう。
昔は監督デビューが、早すぎたのかも知れません。
現役引退→即監督就任なんてパターンも、平成に入ってからは激減しています。
(直近では井口・高橋由伸氏)
「選手兼任監督」も復活かと思われたが、成功例が少ないです。
谷繁氏を最後に、採用に踏み切る球団は、暫く途絶えそうだ。
53歳は「老いぼれ」監督? / 上田利治
平成初期、53歳で監督を辞任した、上田利治監督(阪急ブレーブス)。
退任会見では、自分を「老いぼれスキッパー」と称して、退任理由に年齢を挙げていました。
令和の時代では、53歳を「老いぼれ監督」と表現するのは無理があります。
そんな上田利治氏も、58歳で日本ハム監督復帰しています。
令和に誕生した新監督、
- 与田剛(中日)
- 佐々岡真司(広島)
両氏の就任時は、年齢が53歳に近かった。
令和4年から指揮を執る「立浪和義」新監督も、就任時の年齢は52歳です。
1988年11月9日に、甲子園球場で撮影
プロ野球最年少監督
メジャーリーグでの最年少監督は「20歳」ですが、1800年代の話です。
1900年代のメジャー最年少は、
- 兼任監督は24歳
- 専任監督は31歳
日本プロ野球の最年少は
- 兼任監督は25歳
- 専任監督は32歳
▼ 名前・経歴などの詳細は、下の記事にまとめています
結論
野村克也氏曰く「監督の年齢に制限はない」
健康体を維持できれば、監督の年齢は関係ないのかもしれません。
監督が勇退すべき基準は、
年齢ではなく、時の体調次第と言えるでしょう。
能力・求心力は、当然の条件です。
一般社会でも健康維持できていれば、年齢に関係なく、定年後の職も確保できる時代です。
50歳代の私は、将来に備えて取り組み中です。
2019年、会社の健康診断でピロリ菌が発見。
ピロリ菌は「胃がん」の危険因子で、服薬治療を受けました。
早期発見により、現在も健康を維持できています。
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