知力・統率力と同じく、気力・体力も必要な監督業。
「人間が絶対に勝てないものは、時代と年齢」
野村克也氏でさえ、最期まで監督復帰を希望していました。
- 監督の最高年齢は何歳?
- 最年長監督は誰なの?
- 監督の適齢はいつまで?
昭和の大監督は50歳代で勇退しました。
逆に平成・令和では、新監督就任の年齢が50歳代です。
時代とともに、監督を取り巻く環境は大きく変わりました。
大物監督の勇退年齢を調査 / 監督の適齢期はあるのか
- 日本プロ野球
- アメリカのメジャーリーグ
日米両国の監督の年齢を調査しました。
監督の最年長記録:
- メジャーリーグは87歳
- 日本プロ野球は74歳
監督の年齢を紹介しますね
就任時に年齢が高かった監督
監督を「引き受けた時の年齢」を紹介します。
- メジャーリーグは80歳
- 日本プロ野球は70歳
どちらも「実績ある監督」が復帰しました
メジャーリーグ
2011年、Jack McKeon監督が80歳で監督復帰しました。
これはメジャーリーグ、歴代3位の高齢監督の誕生でした。
2021年、10年ぶりに監督復帰したTony La Russa監督(WhiteSox)は76歳で復帰。
Jack McKeon監督の80歳を下回りますが、かなりの高齢です!!
このTony La Russa監督は、2021年6月6日の試合で「通算2764勝目」
メジャーリーグ歴代単独2位になっています!
日本プロ野球
2004年10月、仰木彬監督(オリックス)が69歳で監督就任
当時は監督就任の最年長記録でした。
2005年10月、野村克也氏が70歳で楽天ゴールデンイーグルスの監督就任。
70歳が監督就任時の最長記録です。
過去の「最高齢監督」は何歳なんでしょうか?
退任時に年齢が高かった監督(最年長監督)
今度は「監督退任時の年齢」を紹介します。
- メジャーリーグは87歳
- 日本プロ野球は74歳
メジャーリーグの最高齢監督 / Connie Mack
1950年に「Philadelphia Athletics」で監督業を終えた、コニー・マック(Connie Mack)氏。
勇退時の年齢は、87歳でした。
メジャーリーグの歴史上、最高齢監督になります。
Connie Mack監督の通算記録
通算53シーズンも監督を続け、監督の「通算記録」を独占状態です。
監督通算:7755試合、3731勝、3948敗
53年間も監督ができたのは球団オーナーだから
53年間も監督を続けたのは、「オーナー兼任監督」だったからです。
オーナーですから、誰からも解雇されません!
立場は安泰だったんです。
53年も監督をやれば、通算成績は積み上がり続けるわけです。
87歳まで監督として采配を振いました。
かなりの気力と体力がないと、厳しいですよね
スーツ着用で監督するのが特徴だった
スーツ姿で采配を振るうのが特徴的。
実は監督のユニホーム着用は、規則化されていません
今も同じです
日本の最高齢監督 / 野村克也
1996年9月23日甲子園球場(筆者撮影)
日本プロ野球の最高齢は、74歳で勇退した野村克也氏
1969年11月、34歳の若さで「選手兼任監督」に就任。
実は監督就任要請に断りを入れたが、球団上層部の懇願に折れての監督就任でした。
「ドン・ブレイザー氏」のヘッドコーチ就任を条件に受け入れました。
野村克也監督は4球団で采配を振るった
- 南海
- ヤクルト
- 阪神
- 楽天
監督通算24シーズンで4球団を経験。
最後の球団「楽天ゴールデンイーグルス」を、74歳で勇退しました。
野村監督の監督通算記録
監督通算:3204試合、1565勝、1563敗
昭和の大物監督の勇退年齢/ 川上哲治・鶴岡一人
- 川上哲治氏は「54歳」
- 鶴岡一人氏は「52歳」
昭和を代表する、大御所監督勇退時の年齢です。
当時は50歳代での監督勇退が普通でした
今や、60歳代での監督就任に誰も驚きません
時代の移り変わりを感じます。
読売ジャイアンツの原辰徳監督は、60歳で監督復帰。
私が子供の頃に見た川上監督は、「お爺さん」に思えましたが50歳代でした。
今なら、新監督就任の年齢です。
▼川上哲治氏の「打撃成績」の凄さを紹介
- 人の気力・体力が伸びているのか?
- それとも人材難の時代なのか?
意見分かれるところでしょう。
昔は監督デビューが、早すぎたのかも知れません。
現役引退→即監督就任なんてパターンも、平成に入ってからは激減しています。
(直近では井口・高橋由伸氏)
「選手兼任監督」も復活かと思われたが、成功例が少ないです。
谷繁氏を最後に、採用に踏み切る球団は暫く途絶えそうだ。
53歳は「老いぼれ監督」? / 上田利治
1988年11月9日甲子園球場(筆者撮影)
平成初期、53歳で監督を辞任した上田利治監督(阪急ブレーブス)
退任会見では、自分を「老いぼれスキッパー」と表現。
監督退任の理由に年齢を挙げていました。
令和の時代では、53歳を「老いぼれ監督」と表現するのは無理があります。
そんな上田利治氏も、58歳で日本ハム監督復帰しています。
令和に誕生した新監督、
- 与田剛(中日)
- 佐々岡真司(広島)
両氏の就任時は、年齢が53歳に近かった。
令和4年から指揮を執る「立浪和義」新監督も、就任時の年齢は52歳です。
もう53歳を「老いぼれ監督」なんて思う人はいませんよね
まとめ / プロ野球の最高齢監督と適齢
- メジャーリーグ最高齢監督は87歳
- 日本プロ野球の最高齢監督は74歳
昭和の名監督は50歳代で勇退しましたが、令和の監督は就任年齢が50歳代です。
もう53歳が「老いぼれ監督」なんて、言われることはありません
野村克也氏の74歳もいつか破られるはずです。
野村克也氏曰く「監督の年齢に制限はない」
健康体を維持できれば、年齢なんて「監督の条件」にならないかもしれません。
監督が勇退すべき基準は、年齢ではなく「時の体調次第」と言えるでしょう。
プロ野球最年少監督
メジャーリーグでの最年少監督は「20歳」ですが、1800年代の話です。
1900年代のメジャー最年少は、
- 兼任監督は24歳
- 専任監督は31歳
日本プロ野球の最年少は
- 兼任監督は25歳
- 専任監督は32歳
▼ 名前・経歴などの詳細は、下の記事にまとめています
コメント