第3回ドラフト会議(昭和42年)
第3回ドラフト会議は1967年11月9日開催
昭和42年11月9日、東京・日比谷で実施されました(1967年)
1967年のプロ野球
第3回ドラフト会議が開催された1967年。
セリーグでは、巨人が12ゲーム差の独走で3連覇達成。
パリーグでは、阪急が「球団創設初優勝」を果たしています。
ドラフト制度が変更された
事前指名リストの提出が廃止
昭和42年3月14日の実行委員会で、「事前指名リストの提出」は廃止されました。
指名順位を抽選で決める方式が決定
競合抽選は廃止となり、暫くは指名順位を抽選で決める方法が続きます。
ドラフト会議が年1回開催に戻った
第2回ドラフト会議では、年2回開催に変更されました。
第3回ドラフト会議では、早くも年1回の開催に戻っています。
第3回ドラフト会議の指名順位
指名順位:①南海 ②西鉄 ③阪神 ④近鉄 ⑤大洋 ⑥東京 ⑦巨人 ⑧サンケイ ⑨阪急 ⑩中日 ⑪東映 ⑫広島
指名順位の1番クジを引いた南海ホークスは、藤原真投手(慶応大学)を指名しましたが入団拒否され、東京六大学の安打製造機・高田繁選手(明治大学)は7番目まで残り、巨人に入団しています。

セリーグ各球団の指名状況と結果
読売ジャイアンツ
1986年9月28日西宮球場(筆者撮影)

ドラフトの目玉・高田繁選手が7番目まで残っており、入団に至っています。
「V9」の中心選手を獲得できた、大当たりドラフトと評価できるでしょう。
2位で山内新一投手、10位で関本四十四投手も指名しています。
このドラフトでは総勢15名を指名しており、そのうち半数の8名が高校卒でした。
中日ドラゴンズ
入団6名全員が1軍を経験するドラフトでしたが、皆大きな戦力とはなっていません。
2位の江島巧選手もキャリアの半数以上は、移籍したオリオンズでの成績です。
可もなく不可もなく、というところでしょうか。
阪神タイガース
1983年5月16日甲子園球場(筆者撮影)

川藤幸三・桑野議両選手が控えとして1軍戦力にはなりましたが、実りあるドラフトとは言えないでしょう。
川藤幸三氏は投手入団→俊足外野手→代打専門に転向し、引退後はOB会長として存在感を発揮しています。
大洋ホエールズ
大活躍した選手はいませんが、小谷正勝・中塚政幸・米田慶三郎・池田重喜の上位4名が戦力となりました。
地味ながらも評価できるドラフトではないでしょうか。
サンケイアトムズ
1981年9月27日甲子園球場(筆者撮影)

15名の大量指名も、入団に至ったのは6名でした。
エース・松岡弘投手(通算191勝)が入団する、当たりドラフトでした。
広島カープ
1981年4月11日西宮球場(筆者撮影)

1位指名の井上弘昭選手が入団しています。
移籍した中日での活躍度が大きく、広島としてはあまり実りあるドラフトとは言えません。
阪急ブレーブス
主力選手は現れていませんが、控え選手として正垣泰祐・当銀秀崇両外野手と宮本幸信投手が戦力となっています。
ドラフトの戦力補強としては、小さい成果でした。
1位の渡辺一夫投手は1軍出場なし。
西鉄ライオンズ
1980年10月16日甲子園球場(筆者撮影)

15名を指名しましたが、入団は6名。
東田正義・竹之内雅史両選手を獲得できた、実りあるドラフトでした。
偶然にも、両選手は阪神タイガースで現役を終えています。
11位で山田久志投手を指名しましたが、皆さんご存じの通り入団拒否。
東映フライヤーズ
1981年10月10日甲子園球場(筆者撮影)

3位でエースとなる高橋直樹投手を指名。
日本鋼管に入社しましたが、翌年のドラフト前に入団契約しています。
他は大きな戦力となりませんでしたが、高橋投手の入団だけでも、当たりドラフトと評価できるでしょう。
南海ホークス
16名を指名しましたが、入団は6名。
1位指名した藤原真投手は、入団拒否した最初のドラフト1位選手となりました。
西岡三四郎・高橋里志両投手が入団し、戦力となっています。
5位の高畠導宏選手は、後の打撃コーチとしての実績を評価したいものです。
加藤秀司選手を指名していますが、入団拒否されています。
現役最終年が南海というのは皮肉なものですね。
東京オリオンズ
1980年4月5日西宮球場(筆者撮影)

1位で村田長次(兆治)投手を獲得しています。
通算215勝の剛腕投手が入団した、大当たりドラフトでした。
榊親一捕手・吉岡悟選手は控え選手でしたが、村田長次投手だけでも大成果です。
3位指名の島谷金二選手は、3年連続指名されるも入団していません。
近鉄バファローズ
1981年4月6日日生球場(筆者撮影)

主力選手となる永淵洋三・小川亨両選手が入団する、実りあるドラフトでした。
1位指名された三輪田勝利投手は入団拒否して、社会人野球に進んでいます。
大当たり選手 / 村田兆治
- 村田兆治(東京)
- 高田繁(巨人)
- 松岡弘(ヤクルト)
- 高橋直樹(東映)
入団拒否した主な選手たち
- 山田久志(西鉄)
- 加藤秀司(南海)
- 島谷金二(東京)
総括 / 第3回ドラフト会議
巨人・サンケイ・東映・東京が大当たりドラフト
他に西鉄・近鉄が勝ち組になるでしょうか。
以上、「ドラフト会議を振り返る(1967年)」でした。

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