ランナーコーチがヘルメットを着用するようになったのは、ある事件がきっかけでした。
プロ野球のランナーコーチが、ヘルメットを使用するようになったのは、平成になってからです。
なぜ?
急にヘルメットを、使いだしたのか?
アメリカのマイナーリーグで起きた、死亡事故が発端でした。
なぜ?コーチがヘルメットを着用?/ クールボー死去(Mike Coolbaugh)
いつから規則化されたの?
頭部保護を目的で、着用が義務付けられている、ベースコーチのヘルメット。
メジャーリーグで、2008年から規則化されました。
その後すぐに、日本プロ野球でも採用されています。
ヘルメットを着用するようになった原因は、クールボー選手の死亡事故でした。
マイク・クールボー / Mike Coolbaugh
先ずは、クールボー選手の紹介をしておきます。
マイナー通算258本塁打を記録した、強打の内野手でした。
彼の存在を知っている、野球ファンは少数です。
メジャーリーグ通算試合数は44試合しかなく、本塁打もわずか2本しかありません。
・メジャー通算(2年)
44試合、15安打、2本塁打、7打点、打率.183
・3A通算(8年)
852試合、813安打、158本塁打、535打点、打率.270
マイナーでは好成績を残せるが、メジャーでは出場機会がない。
典型的な4A選手として、34歳で現役を終えています。
2003年韓国野球を経験。
2001年5月6日に、Indianapolisで撮影
2007年7月22日、アーカンソーでの悲劇
打撃コーチとして、新たな道を進んでいた2007年、2AのTulsa Drillers(当時:Rockies傘下)まで昇格。
そして、悲劇に見舞われた!
Dickey-Stephens Parkでの試合でした。
リードして迎えた最終回。
相手チーム打者・Tino Sanchez選手の打球が、一塁ベースコーチをしていたCoolbaugh氏の首(頸部)に直撃して、グランドに倒れ込みました。
球場に居合わせた医師の証言では、
「呼吸はしていたが、反応がなかった」とコメントしています。
救急搬送された病院で、死亡が確認。
死因はボールの強い衝撃で、左椎骨動脈が破裂することで起こった「脳内出血」と、報道されています。
2005年6月22日に、Memphisで撮影
Rockiesコーチ陣が行動を起こす
翌日から、親球団であるコロラド・ロッキーズのコーチ陣(Glenallen Hillなど)が、試合中にヘルメットを着用しました。
これがメジャーリーグ全体にも広がり、翌年には試合での着用義務化に至りました。
もし頭部直撃するファールボールから、ヘルメットで身が守られることがあれば、「クールボー選手の死」が取り上げられるでしょう
マイク・クールボー / 日本球界を熱望!
私は現役時代に、観戦経験が数試合あります。
試合後、サインを頂きました。
Memphis(3A)での試合後、ベビーカーを押しながら、奥さんと球場から出てきた時に、サイン依頼をして少し会話をしました。
「日本でプレイしたい!」と熱く語り、
横にいた奥さんも、悲壮な表情で頷いていたのが、思い出深い。
「もう、メジャー昇格なし」と、悟っていたのでしょう。
2003年に韓国でプレイしましたが、日本での夢は叶わずに現役を終えました。
サインは2005年6月22日に、Memphisで頂きました
兄は元・阪神タイガース
因みに、お兄さんは「阪神タイガース」で2年間プレイした「クールボー選手」(Scott Coolbaugh)です。
記憶なしですか?
2020年はホワイトソックスで、メジャーリーグの打撃コーチをしています。
2005年6月22日に、Memphisで撮影
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