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マイナーリーガーとの長期契約を検証する / ルイス・ロバートとエバン・ホワイト、デビュー前に早期囲い込み

2019-2020年のシーズンオフ、2名のマイナーリーグ選手がメジャーリーグ球団と、長期契約を締結しています。メジャー未昇格選手との長期契約は、球団・選手の双方にとって「得なのか損なのか」、現時点では誰にも分かりません。

 

メジャーリーグ未経験選手 / マイナーリーグのみの実績に賭ける

 

 

メジャーリーグ未経験選手の長期契約は、5名が締結しています。現在までの長期契約について、振り返ってみましょう。

 

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Luis Robert(White Sox)6年5000万ドル

メジャーリーグ未昇格で最高位は3A、ルイス・ロバート選手。


海外アマチュア選手との契約金へ、上限が設けられる前に契約した、最後の大物選手でした。彼の契約を最後に、上限が設けられた(日本名:大谷ルール)。

 

キューバからの亡命選手で、高校時代にはU-18世界大会で来日しています。

2018年オフにはアリゾナ秋季リーグに参加しており、2019年のマイナーリーグでは驚異的な成績を残している。


1A&2A&3Aの3階級での通算成績は

122試合・打率.328、32本塁打、36盗塁、出塁率.376、OPS.1.001

 

写真は2015年9月4日に、甲子園球場で撮影しました。


2020年1月2日、メジャー経験がないにも関わらず、6年5000万ドル(約55億円)で長期契約の報道がされています(バイアウト込み)。


2026-27年の球団オプション付きで、2年のオプションが行使されると、最高総額は8800万ドル(約97億円)となる。

 

これで意図的にFA権獲得を、先延ばしする必要がなくなり、2020年シーズン開幕メンバー決定でしょう。

 
 

Evan White(Mariners) 6年2400万ドル

メジャーリーグ未昇格で最高位は2A、エバン・ホワイト選手。1巡目指名(全体17位指名)で入団した一塁手です。


日本のネットニュースでは「17巡目指名」と誤記された記事が流布されていますが、1巡目指名(全体17位指名)の間違いで、メディアがネットサーフィンを情報源にしている証と思えます。

 


写真は2018年10月18日に撮影しました。

 

メジャー経験がないにも関わらず、6年2400万ドル(約26億円)で長期契約の報道がされています。2026-28年の3年間のオプション付き。


大学時代も含めて数試合観戦経験があり、そこまでの大物には見えなかったが、我々素人の目利きなんて所詮その程度でしょう。

 


写真は2016年7月17日に、静岡草薙球場で撮影しました。

 

メジャー経験がないマイナーリーガーと長期契約を締結して、低予算で戦力の保持ができるメリットがありますが、あくまで目論見通りに活躍すればの話です。

 

それでは過去の前例を検証してみましょう。今までに3名の選手が存在しています。

 


Scott Kingery(Phillies)6年2400万ドル

2018年3月に6年2400万ドル(約26億円)で長期契約を締結。


2024-26年の3年間のオプション付き。契約を満了できれば、総額6500万ドル(約70億円)となる。


2017年までマイナーリーグで、二塁手としてプレイしています。メジャー昇格後は内外野を兼務する、ユーティリティープレーヤー。

 

前年(2017年)の成績は、

2A&3Aの2階級で通算:132試合・打率.304、26本塁打、29盗塁、出塁率.359、OPS.889

 

メジャーリーグ(2年間): 273試合・打率.242、27本塁打、25盗塁、出塁率.291、OPS.698、WAR 2.6

 

2017年末の時点で、「強打の二塁手」との評価での契約だったのでしょう。

費用対効果はとしては、現時点「可もなく不可もなく」といったところでしょうか。

 

写真は2016年10月22日に撮影しました。


Eloy Jimenez(White Sox)6年4300万ドル

2019年3月に、契約ボーナス込みの6年4300万ドル(約46億円)で長期契約を締結。


2025-26年の2年間のオプション付き。契約を満了できれば、総額7500万ドル(約81億円)。

 

前年(2018年)の成績は、

2A&3Aの2階級で通算:108試合・打率.337、22本塁打、出塁率.384、OPS.961

 

メジャーリーグでの成績: 122試合・打率.267、31本塁打、出塁率.315、OPS.828、WAR 1.9

 

新人選手としては合格の成績ですが、年700万ドル超の費用対効果としては、更なる成績上昇を願いたいものです。長打力以外の貢献度は高いとは言えません。

 

写真は2016年10月19日に撮影しました。

 

Jonathan Singleton(Astros) 5年1000万ドル

2014年に5年1000万ドル(約11億円)で長期契約を締結。

 

メジャー未経験選手が長期契約した、最初のマイナーリーグ選手

 

当時は不当に安い契約だとして、選手会から避難されたが・・。

 

契約前年の2013年、薬物検査でマリファナの陽性と判定され、50試合の出場停止を受けたにも関わらず、Astrosが長期契約に踏み切った「期待の星」でした。


残念ながら、2018年にも2度目のマリファナ陽性判定で、100試合出場停止処分を下され、以後はマイナーリーグですらプレーしていません。

 

メジャーリーグ通算成績(2年間):114試合・打率.171、14本塁打、出塁率.290、OPS.621、WAR -0.9

 

長期契約は失敗に終わりましたが、1000万ドルなら諦めがつく程度の出費なんでしょうか。

 

まだ28歳で、四球率26%超の高い選球眼を誇り、本塁打も期待できる選手なので日本向きだと思いますが、経歴を顧みると実現性はないでしょう。

 

写真は2012年10月18日に撮影しました。

 

 

結論

長期契約した最初のマイナーリーグ選手は、大失敗に終わりましたが、2018年からマイナーリーガーとの長期契約は復活傾向にあり、以後はメジャーリーグの潮流になりそうな気配があります。

 

アマチュア・海外選手の契約金を抑えて、中堅FA選手へお金の流れを変えるのが目的で採用した「プール制度」。契約金を抑えた資金は、一部のエリート・マイナー選手に流れてゆくこととなるのか。


因みに、メジャーリーグ未経験で長期契約を結んだ5名には、全員がアリゾナ秋季リーグ卒業生という共通点があることは、日本では報道されていないと、付け加えておきます。

 

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